角 好高さん(SIS勤務)の架空セカンドオーディオ

この装置でききたいのは、一番思い入れの強い1970年代の熱く、濃く、太い音です。音楽のジャンルは問いません。いつか、今の仕事をリタイアしたら、ある程度広い部屋の正面にオーディオ装置、右の壁には趣味のモデルガン、左には同じく趣味で制作したSLの模型、後ろにはLPやCDなどの音楽ソフトを置く。そこはもしかすると喫茶店なのかも知れない。


もう随分前の会話です。

山本「角さんは自宅でどんなスピーカーを使ってるんですか?」
角「ブリロン」
「ブリロンってあの小型で仰角がつく専用スタンドのやつ?」
「そう」
「へえー、その前はでかいのだったんですか?」
「うん、JBLの4343を使っていて、最後はユニットをガウスに替えたりもしてた」
「フーン、アンプは何なんですか?」
「マークレビンソンのLNP2。他にもML6Lとかマランツ7とか色々使ったけど最終的にこれ」
「パワーアンプは?」
「アブソールのHS-4」
「何それ?」
「管球式で、EL34のPP。あまり知られてないものなんだけど、これじゃないとダメなんだよね」
「CDプレーヤーは?」
「メリデアン」
「それで、何か我慢してるとか、もういいやって捨てちゃってる気持とかはないんですか」
「特にそういう事はなくて、バッチリ充分満足してる」
「アナログもガラードとかLP12とか色々使ってウエルテンパードなんですよね」
「そう、REFERENCEなんだけどこのプレーヤーは静けさが最高。で、カートリッジはライラのパルナサス」
「d.c.tじゃない」
「オリジナルの方」
「よくわからないなあ」
という事で、角さんの初めての赤ちゃんが誕生した直後、1999年12月31日に音をきかせてもらいに行ってきました。こんな小型のSPとは思えない充分で図太い低音とシャキっとした中高音で、レコードを一枚きかせてもらった段階で「なるほど、恐れ入りました」という感じの素晴らしいサウンドだった。正直、どんな音かと半信半疑だったのだが、すごく説得力のあるサウンドで驚いた。かつて同じ部屋に置いてあったJBLの4343、その後4343をガウスのユニットその他に改造しまくりの写真も見せてもらった。そこから現在へと至るわけだが「ブリロンへの交換は勇気が必要だった」と言う。うん、わかるわかる。
「ブリロンにしたら奥さんは喜んだでしょう?」
「部屋は広くなるし、うっとうしくないから大喜びだった、しかもこっちの方が音が広がってきこえるから「どうして?」っていう感想だった」
「小型点音源の方がひろくきこえる事をわかってない人はまだ多いからねえ」
「ただやっぱり低音の問題は大きくて、でもこのパワーアンプだと大丈夫、スーパーウーハーの導入も検討したけどね」
「この部屋でスーパーウーハーを入れるとかなりデメリットもありそうだし、今の状態で充分ですよ」
オーディオも写真もみんな同じだ。問題は「こういう音=画像を表現したい」というイメージにかかっている。そして、さんざん金も労力も使い、その上でどこに落ち着くかだ。やめてしまう人もいるし、複数の装置を持つ人もいるだろう。人それぞれだけど、装置がのびのびと気持よさそうに歌っている状態を見ると嬉しくなる。角さんのオーディオはそういう状態だった。

ウエルテンパードの下に見えるのが、パワーアンプの「アブソールHS-4」EL34 pp 35w+35wで定価25万だそうだ。すごい力感だったので、僕は自分のシステムで一度音を出してみたくなったほどだ。

角「ヤマギワに入る前はKittyで録音の仕事をしていたんだけど、高中正義なんてきいた事ある?」
山本「うん、昔よくきいた。特にJOLLY JIVEを一番よくきいた」
「本当!嬉しいな、あれは僕が録音したんだよねえ、だからマスターテープも持ってる」
「へえ、知らなかった。他には?」
「Kitty時代だと井上揚水とか柳ジョージ、その後だと竹内まりあの「告白」っていうシングル」
「冒頭の電話の音は200回ぐらい録音し直し、もちろん歌や演奏も音が良いって評判になった」
「ホントだ、日本のポップスってまともな装置できくとひどい音のが多いけどこれはすごくいいですね」

最初期型のLNP2なので、ボリュームも2Lとは異りノブが梨地ではなくアルミの削り出しで光っている。
端子もLemoではなくRCAだから使いやすい。


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